しかし、道商の設立から半年とたたないうちに、札幌・小樽・函館・室蘭・帯広・釧路・岩見沢の七会議所が道商を脱退し、新たに北海道商工会議所連合会(以下、道商連と略)を設立しようと動き始めた。
脱退の理由は、道商が連合会的な性格を逸脱して専制的色彩を帯びてきたこと、道商には当初取決めた協約に違反する動きがみられること、道商はきわめて弱体で成果を上げていないこと等が挙げられた(道新 昭22・8・3)。その後、旭川・北見・網走・留萌の四商工会議所も脱退し、道商連の創立総会は九月十一日と予定された。これに対して道庁は総会の延期を求め、道商と道商連との関係修復に努めたが、両者の対立は解けず、十一月五日道商連は一一商工会議所によって創立された(北海新報 昭22・9・6)。会長には伊藤札商会頭、常務理事に新田札商副会頭、理事には函館・小樽・旭川・帯広・釧路・留萌・網走の各会頭が就任した(札商80年史)。