写真-8 北海道産業会館(昭30)
道産業会館内には札商をはじめ、中小企業相談所、道商工会議所連合会、道電力協議会、道市場協会、札幌専門店会、札幌繊維卸同業会、道商工組合中央会、道経営者協会、産業クラブ、道総合経済研究所、日本石炭協会道支部、道観光連盟、札幌観光協会等が入居したほか、展示会・見本市等に使用できるホールも設けられた。
ところで、札商事務局は札幌グランドホテルに隣接していたことは前述したが、三十七年五月、札幌グランドホテルから拡張のために札商の敷地を譲渡して欲しいとの申し入れがあった。当時、札商は市の著しい経済発展のために体制の整備が要請され、一方、道産業会館は、新設からわずか四年で手狭になり、三十一年十二月に増築していた(道新 昭31・12・6)。そのため、札商の建物だけでなく、北海道の経済発展に寄与できる北海道経済センターを建設しようと、経済界全体の協力体制が固まった。
札商事務局は、旧札商ビルの取壊しにともない、三十九年十二月十二日に北二条西四丁目の北海道ビル、四十年七月十七日に南二条西四丁目の旧拓銀南支店に移転し、四十一年六月道経済センターに入居した。
四十一年五月三十一日道産業会館の閉館式が行われ(道新 昭41・6・1)、六月十一日道経済センターの竣工記念式が行われた。その後、市の急激な膨張と経済発展にともない、四十六年十一月には新館の北海道商工奨励館が増築され、本館と併せて五六の商工機関と民間事務所が入居し、札幌市だけでなく道内経済の中枢としての役割を果たしている。