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みなおし運動

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 地方財政危機への対応策として、札幌市は公共料金改定や人件費抑制の他に、「みなおし運動」による事務費節減と補助金の見直しを行った。「みなおし運動」は市事務を集中的に点検し、経費節減と事務事業の整理統合等を検討して新たに生じてくる行政需要に対応しようとするものであった(第四次みなおし運動結果報告書)。
 昭和四十八年十一月からの第一次みなおし運動では、全庁でおおむね係単位の職場チームを編成し、職場ぐるみの運動として事務事業の見直しが図られた。総務局庶務部事務管理課にみなおし運動推進本部がおかれ、また全部局から選ばれた係長職で構成するプロジェクト・チームが実施方法の策定、運動の推進とPR活動、運動効果の活用を担当した。暖房用灯油・ガソリン・電力消費量の節減、印刷・複写機使用の適正化、臨時的任用職員等の適正任用などによって実現した事務経費節減は年度末の五カ月間では六一〇五万円に達した(第一次みなおし運動結果報告書)。第二次みなおし運動は第一次の直後に連続的に実施され、翌年、翌々年に第三次、第四次のみなおし運動が実施された(表8参照)。
表-8 「みなおし運動」実施期間等一覧
期間チーム数みなおし事項数効果額
第一次昭48.11. 1~49. 1.31658903件6,100万円
第二次 49. 2.15~49. 3.15658267件4,600万円
第三次 50. 9. 1~50. 9.30938456件39,489万円
第四次 51.12. 1~52. 3.31*258件2,956万円
第五次 56. 1.12~56. 3.31*581件6,257万円
第六次60.12 ~平1.3***
『第五次みなおし運動結果報告書』、十六期小史。*は不明。

 市財政局は五十年度に各種補助金交付団体の事業内容、活動状況、補助金の使途についての洗い直し作業を実施した。五十一年度予算編成では、条例化されているため削減ができない補助金を除いて、一一二団体に一律一〇パーセントカットという措置を取った。五十年度の補助金総額五一億円余り(一七五団体)のうち、わずかに一三〇〇万円程度を浮かしたにとどまった。五十一年市議会第一回定例会で荒川尚次議員(共産党)から障がい者団体に対する補助金カットの再検討を求める質問が出されたが、板垣市長は一律カットの方針変更は困難とした(十四期小史)。