昭和五十一年からの新長総は、交通・上下水道などの都市基盤整備や教育・文化・社会福祉・保健医療施設の整備、中小企業の金融支援を主要な施策とした。これに対して、六十三年からの第三次長総は、新長総第三次五年計画あたりから札幌市が取り組み始めていた新しい都市づくりの方向をあらためて集約し、明確にするものであった。それは「芸術文化都市さっぽろ」、「健康都市さっぽろ」、「国際都市さっぽろ」をめざす都市づくりというものであり、他に先端産業育成、緑化・自然保全、都市景観形成も新しい都市づくりの重要な柱とされた。北方圏の中枢管理都市であり第三次産業人口比率が高いという性格を踏まえた、札幌独自の個性的な都市づくりに乗り出そうとしたといえる。