平成十一年市長選は、自民・民主・公明・社民・自由推薦の現職桂信雄、前参院議員(民主党)の中尾則幸、共産推薦の前市議高橋重人が立候補した。四月十一日の選挙の結果は、桂四五万二〇〇九票、中尾二四万七九二二票、高橋一一万八二九七票で、桂が三選を果たした。桂の得票は前回を二〇万票近く下回り、得票率は五五パーセントにとどまった。投票率は五九・五八パーセントと史上最低となった。中尾は無党派候補として出馬し、民主党支持層や無党派層を中心に二五万票を獲得した(道新 平11・4・12)。今回の選挙は、札幌市でも無党派層が大きな存在として現われてきたことを示すものであった。
市議選は定数六八名に対して八九名が立候補した。結果は自民二六、民主一三、公明一一、共産一一、市民ネット二、無所属五で、改選前に比べて自民三減、民主一減、共産四増、市民ネット一減、無所属一増となった。選挙後の会派結成で、自民党は無所属から一議席を加え、旧民社系の無所属議員三名が前期から継続して新政クラブを結成した。共産党は公明党と並んで第三党となり、改選前一議席の社民党は議席を失った。女性議員は一〇名で、史上最多となった。