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北方都市市長会議

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 札幌市では、北方の都市づくりの基本的方向、交通問題、住環境整備、芸術、文化、スポーツ、レクリエーション活動など、身近な共通問題について互いの知恵と経験を分かちあうことが必要と考え、北方諸都市の代表者が集会して、情報交換をする場として北方都市会議を提唱した。
 昭和五十七年(一九八二)二月七~十日の雪まつり開催期にあわせて、第一回会議を札幌市において開催した。六カ国九都市が参加した。会議では、北方の都市づくり、交通問題、住環境の整備、芸術・文化、スポーツ・レクリエーションの四つを議題とした。討議の成果として活用された主なものは、常緑樹の活用、スパイクタイヤの使用期間制限、街灯のナトリウム灯化、木製遊具の導入、住宅省エネルギー対策などである(概要 昭58)。

写真-12 第1回北方都市会議

 その後、平成十四年(二〇〇二)の青森市での開催まで、一〇回を数えている。昭和六十三年二月の第三回エドモントン会議以降は、会議にあわせて国際冬の見本市、学者・研究者たちによる冬の都市フォーラム(第二回から開催)、まちづくりのアイディアを競い合う冬の都市国際アイディア賞からなるウインターシティーズ・ショーケースを同時に開催している(概要 平15)。
表-8 北方都市市長会議開催状況
回数開催場所期間参加国都市数
第 1回札幌1982/2/7~106カ国9都市
第 2回瀋陽1985/9/19~226カ国10都市
第 3回エドモントン1988/2/13~1512カ国17都市
第 4回トロムソ1990/3/2~410カ国20都市
第 5回モントリオール1992/1/17~2111カ国34都市
第 6回アンカレッジ1994/3/5~1010カ国30都市
第 7回ウイニペグ1996/2/9~12 9カ国33都市
第 8回ハルビン1998/1/15~1810カ国49都市
第 9回ルレオ/キルナ2000/2/12~1610カ国26都市
第10回青森2002/2/7~1013カ国28都市
第11回アンカレッジ2004
第12回長春2006
札幌市『札幌市政概要』平成15年版、札幌市総務局国際部『札幌市の国際交流』平成15年版より作成。

 またこの会議を通じて、アジア、北アメリカ、ヨーロッパの北方都市間に独自のネットワークが形成された。これをさらに強化し、北方圏全体の発展のために、北方都市が連帯して行動すべく、平成六年からは、会員制度を導入して恒常的な組織として北方都市市長会を設立した。北方都市会議もそれにあわせて北方都市市長会議に名称を変更した。二年三月の第四回トロムソ会議からは、行政実務者や技術者による専門的な技術・情報の交換、調査研究を行うために小委員会を設けた。十四年度までにリサイクル、観光促進、経済振興などの小委員会が設置された(概要 平15)。