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私有林の動向

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 一般民有林のうち、私有林の動向を明らかにすることがここでの課題であるが、そのための資料は至って乏しいといわなければならない。石狩支庁林務部の年次報告『石狩の民有林』に拠りつつ、表63の所有規模別森林資源の推移、表64の伐採面積・材積の推移、表65の人工造林面積の推移、表66の林道状況の推移など、林業生産活動に関わる基本的指標を示そうと試みたが、表65を除けば、おおむね五十年代以降のデータに限られる。すでに述べたように、全国レベルでは三十年代なかばが、北海道レベルでは四十年代前半が林業生産活動のピークであって、その後は停滞の局面に入るが、本市の私有林ももちろん例外ではなかったと思われる。それについては、五十六年から六十三年までの『札幌市政概要』が明確に指摘している。
民有林の林業は、現在重大な問題を抱えている。それは、昭和四十年代後半の土地ブームによって市街地周辺の林地流動が起こり、小面積の零細所有者や不在所有者の林地が急増したこと、および外材の進出に伴う国内木材価格の低落と高度経済成長に伴う労賃など生産コストの増大が原因で、各関係者の努力にもかかわらず、林業生産活動の著しい停滞が始まったことである。このため、カラマツ人工林の除間伐の適期実施が遅れて、林分の健全性が損なわれているものが目立ち、また天然林にあっても望ましい手入れが行われていない現状にある。

 そこで、改めて前記の各表を見直してみると、ここで指摘されている状況がその後さらにエスカレートしていったことをうかがうことができよう。そして、本市の林業が産業としての役割よりも、景観保全やレクリエーションの場としての役割に新しい活路を見出しつつあることもすでに述べたとおりである。
 なお、札幌市森林組合の沿革や現状について述べるべきであるが、事業概要を示すにとどめたい(表67参照)。
     表-63 所有規模別森林資源の推移(単位:人、ha)
年度総数1ha未満1~5ha5~30ha30~50ha50~100ha100~500ha500ha以上
員数面積員数面積員数面積員数面積員数面積員数面積員数面積員数面積
昭521664,891.73719.273196.851569.73126.2――――23,979.9
1,15914,632.6250125.25511,387.03153,280.317662.0141,016.281,403.846,758.4
 551715,049.73920.574204.051573.73126.22150.2――23,975.0
1,14914,578.3256126.35441,367.53053,202.617660.3151,083.881,408.246,729.6
 601855,144.94724.180202.349551.94159.73230.3――23,976.6
1,38314,356.5403195.36491,554.02892,937.715579.8151,092.681,409.846,587.3
平 21763,778.84724.074184.947519.94159.33223.4――12,667.3
1,36014,247.5402195.46331,505.22842,889.414538.3161,137.881,405.236,576.1
  71783,781.85024.773181.847524.94159.33223.4――12,667.6
1,35614,123.7409196.56301,512.22772,850.412503.0161,124.281,388.636,548.8
 122151,097.28043.585202.943478.14151.03221.7――――
1,69214,774.7606297.87501,798.52902,878.617659.5181,233.781,375.736,531.0
『石狩の民有林』各年による。上段は不在林所有者で内数。

表-64 伐採面積・材積の推移  (単位:ha、m3)
年度区分総数人工林天然林
昭58面積32.17.824.2
材積2,1281,191937
 59面積15.611.14.5
材積2,0761,853223
 60面積74.923.651.2
材積6,0092,5973,412
 61面積44.819.225.6
材積4,5563,0561,500
 63面積74.563.411.2
材積5,9605,499461
平 2面積61.820.441.4
材積7,9474,8293,118
  6面積22.816.26.6
材積4,7544,407338
  7面積95.460.035.4
材積7,4785,0822,396
  8面積152.591.860.6
材積15,49411,5213,973
 10面積1.60.31.2
材積1647688
『石狩の民有林』各年による。掲載されていない年度はデータがない。

表-65 人工造林面積の推移(単位:ha)
年度造林面積年度造林面積年度造林面積年度造林面積
昭32215.9昭46113.0昭5457.0平 11.3
 33247.1 4769.0 5524.0  30.3
 34187.3 4857.0 5633.0  7―
 35173.4 4944.0 58―  8―
 36150.8 5042.0 5910.7  9―
 37148.0 5164.0 60― 100.6
 44102.0 5253.0 6136.3 11―
 45107.0 5348.0 622.8 12―
『石狩の民有林』各年による。掲載されていない年度はデータがない。

表-66 林道状況の推移
年度林道延長
  (m)
民有林面積
   (ha)
林道密度
 (m/ha)
5年間の開設実績
      (m)
昭4828,20414,0522.02,230
 5328,80414,6332.0600
 5519,12114,6201.3―
 6013,12114,3850.9―
平 213,12114,2470.9―
  712,50114,1230.9―
 1212,14114,7730.8―
『石狩の民有林』各年による。

表-67 森林組合の事業概要
 区分

年度
組合員数
(人)
組合員森林面積
(ha)
地域森林面積
(ha)
地域加入面積
(%)
出資金
(千円)
事業総収益
(千円)
事業総費用
(千円)
各事業別収益事業管理費
(千円)
指導
(千円)
販売
(千円)
購買
(千円)
利用
(千円)
金額
(千円)
昭457255,09314,184362,082……65011,2152,9034,179…4,522
 506425,08513,723376,28966,64452,2308008,38324,14128,21610414,248
 554855,08714,620356,67660,34240,6211,42823,4804,59130,7796419,539
 604715,02214,576348,277160,851132,4321,40018,9011,820138,6874327,406
平 24584,99514,247358,639105,33371,299―32,61478371,9003631,631
  74024,91914,158358,548110,95972,182―9,010397101,5232937,345
 1238614,7748,535104,98670,165―8,13653395,64711935,291
札幌市森林組合『事業報告書』各年による。