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立体駐車場からコイン駐車場へ

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 駐車場もまた車社会の進展にともなってその様相を変えてきた。地下鉄南北線の開通に続いて東西線の開通が決まると、起点となる駅周辺での駐車場の建設が進み(道新 昭51・6・7夕)、都心部では地価の高騰と開発の進展で土地が減ったことから、その形態は面積が最も狭くてすむ垂直循環(メリーゴーラウンド)方式へと変わっていく(道新 昭60・8・10)。昭和六十年三月末のメリーゴーラウンド式の駐車ビルは三八カ所・収容台数は約四〇〇〇台と、一〇年前に比べて施設数・収容台数とも三・五倍に達した(道新 昭60・5・17)。
 さらにまた、平成三年七月一日に施行された改正車庫法は違法駐車の一掃を目指すものとして、立体駐車場ビジネスに拍車をかけた。道内唯一の立体駐車場メーカーである中道機械は増加する注文に追われ、同年三月江別市に立体駐車場専用の工場を新設するが、それでもなお生産が追いつかない状況が続いた。
 市内中心部の駐車場は増加し(表30)、十一年には市交通計画課が駐車場の需給バランスはとれているとの見方を示したが、週末の都心部の慢性的な駐車場不足と混雑は解消されなかった(道新 平11・1・26)。
 こうした駐車場不足を反映して、新たにコイン式の駐車場が登場する。コイン式駐車場の利点は狭い面積と無人で管理できる点にあり、五年にはすでに設置されていたが(道新 平5・8・3)、十二年十月にコイン式の二四時間無人駐車場タイムズを全国展開するパーク24(本社・東京)が札幌に進出し、二~三年以内に「タイムズ」を数十カ所設置することを目標に増設させている(道新 平12・9・19)。