戦前来の伝統を持つ北海道の民間教育研究運動は戦後に引き継がれ、とりわけ戦後期には小・中・高等学校の教職員組合による教育研究活動が重きをなしてきたが、昭和三十年代後半から四十年代になると、大学教職員組合、自治労、国公労などがこれに加わって活況を呈してきた。
さらにこれと平行して民間教育研究団体も相次いで設立された。三十六年に創設された北海道民間教育研究団体連絡協議会は、教科・分野別研究サークルと地域別民教とをそれぞれ縦軸・横軸として札幌市を拠点として研究・実践の交流を組織する活動を継続している。また、四十年代を前後して歴史教育者協議会、北海道教育科学研究協議会、生活指導研究協議会、札幌作文の会など分野別の研究会が数多く創設され、それぞれ活動を継続している。
教職員組合を中心とする教育研究活動としては、北海道教職員組合が主催する教育研究集会や合同教育研究全道集会実行委員会の主催する合同研究集会が、それぞれの立場から教育をめぐる対抗的関係に着目しつつ、国民主体の教育実践を蓄積している。