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総説

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9 通 信
郵 便
 第270~273表は,郵便局・郵便物関係の統計表である。
 札幌の郵便事業は,1872年(明5)渡辺仙輔を郵便取扱人に任命したことにはじまる。郵便物取扱人は,山崎貞興(貞奥か),佐野平十郎,佐藤孝郷,佐藤安親,新田由平を経て,1885年(明18)官吏派遣郵便局の札幌郵便局となった。88年札幌郵便電信局となり,89年には札幌一等郵便電信局となった。その後郵便局の設置は全市内に及んでいく。1945年(昭20)までの現札幌市域における郵便局の設置と変遷については,『新札幌市史』第3巻と同第4巻の該当部分を参照されたい。
 
電 話
 第274表は,電話交換関係の統計表である。札幌の電話は,1880年(明13)幌内鉄道開通とともに設置された鉄道の専用電話がはじめとなる。その後札幌県庁監獄署間,札幌農学校内の連絡などのために敷設されていった。そして95年(明28)第一次電話拡張計画が策定され,札幌にも電話交換局が大通西2丁目に設置され,1900年(明33)電話交換が開始された。開局当時の加入者数は141であった。
 
電 信
 第275~276表は,電信関係の統計表である。電信は,1874年(明7)公用通信を開始した。翌年函館などとともに札幌でも電報局が開局し,一般の公衆電報業務を開始した。この際,現在の大通西2丁目に電信局を開設した。
 
 以上通信関係の各分野で利用した資料は,各統計表に出典として明記してある。それらの他に,札幌の逓信(管理)局から刊行されている『業務統計要覧』『北海道逓信事業概況』『本道逓信事業一覧』『通信事業一覧』などが,小樽商科大学附属図書館,北海道大学附属図書館,北海道立文書館,札幌市中央図書館などに所蔵されている。その他『郵政百年史』(1971年郵政省刊)には,『逓信省年報』『駅逓局統計書』『通信統計要覧』などが,1945年以前の統計関係書としてあげられている。