居木橋村

420 ~ 421

居木橋(いるぎばし)村は東は南北品川宿、南は南品川宿および戸越村、西は谷山村・桐ケ谷村に接する東西八町、南北五町ほどの村だが、隣接村との入組関係はたいへん複雑である。

 村名は村の東にある目黒川にかかった居木橋という橋の名からきたという。また品川宿との境に、ゆるぎの松という古松があったところからきたとの説もある。

 文政十一年(一八二八)にできた『新編武蔵風土記稿』には家数三八軒とあり、安政二年(一八五五)の書上げには三九軒とある。

 村高は二三一石八斗三升、この反別二七町弐反八畝歩。田は一一一石六斗一合、この反別一二町五畝三歩。畑は一一八石八斗四升五合、この反別一五町二反二畝二七歩となっている。

 田畑半々で、関東農村としては珍しく田の多い村である。


第132図 現在の居木橋


第133図 居木橋道標