(二) 行政組織

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 品川区地域は南北両品川宿・上大崎・下大崎・二日五日市・居木橋・谷山・桐ケ谷・戸越・上蛇窪・下蛇窪・大井・小山・中延という二宿一二ヵ村からなりたっている・このうち中延の一部(増上寺御霊屋料)を除くと全部天領となっている。

 時代により若干の変化があるが、領主としての徳川氏の領地は約七〇〇万石ほどある。このうち約三〇〇万石ほどが旗本・御家人に領地として分与されているので、徳川氏の直接治める土地は四〇〇万石ほどである。この四〇〇万石ほどが俗に天領(てんりょう)、また御料といわれているものである。

 天領はこれを五万~一〇万石くらいずつ代官にあずけて支配させたが、関東・美濃・飛騨・西国など特殊なところには郡代がおかれた。もっとも郡代(ぐんだい)といっても代官(だいかん)の一種で、代官の大きなものと考えればよい。勘定奉行の指揮のもとに、収税からはじまって民政全般を司った。