組合村には諸種の費用がかかるはずで、結局それは関係村々に割られて受けもたれるのだが、文久二年十二月から同三年七月までの大森寄場組合での入費と、それを大井組関係村々に割ふった分担額がわかるので参考までにあげておく(「伊藤家文書」)。
入費の主要費目は、関東御取締出役様方大森村寄場江御休之節、御賄御用人足賃銭・程ケ谷宿見張番屋詰・道案内人手当・正月ゟ六月まで道案内人権三郎の半年分の給金・囚人御預中入用などである。その総額は大森寄場組合で銭百七拾七貫八百七拾六文、これを寄場組合の総高壱万四千三百四拾七石に割ると、高百石につき丁銭壱貫百九十文弐分の計算になる。このうち大井組が分担すべきものは銭四拾九貫弐百四拾三文であって、組内村々の割当は次のようになる。
一九貫三八八文 大井村
三貫三八五文 下蛇窪村
二貫三〇二文 上蛇窪村
九貫三四三文 戸越村
四貫五五五文 桐ケ谷村
一貫三六四文 谷山村
一貫九六七文 上大崎村
二貫八一九文 下大崎村
二貫八七三文 居木橋村
一貫二二六文 二日五日市村