明治十年四月、青物横町にプロテスタント=キリスト教会の品川教会が設立され、この教会が同十八年二月開業の届出をしたものである(校主・戸田忠厚牧師)。当初、南品川宿四三七番地で、長老派ミッションの補助のもとに、キリスト教主義に立った初等教育をおこない、同年十二月には高等科を併置した。その校名は旧約聖書筬言九章十節の聖句にもとづいた。生徒定員五〇名、授業料一ヵ月十銭、ただし「貧者ハ此限ニアラズ」とされた。同二十一年六月、南品川宿二五二番地に校舎を新築移転した。同三十二年八月の文部省訓令第十二号の発布によって、小学校としてのキリスト教教育を継続しえなくなったため同月十七日付にて廃校届を出し、幼稚園に組織を変更した。知本幼稚園は、大正十五年目黒川改修工事のため大井町へ移転した。