ドレスメーカー女学院

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大正十五年三月杉野芳子女史が東京芝南佐久間町にドレスメーカースクールを開設したが、その年の十一月、国電目蒲電鉄目黒駅に接する上大崎の地に敷地を求めて移転した。これが現在の杉野学園ドレスメーカー女学院の前身である。ドレメと略称されたこの学校は、わが国洋裁教育の草分け的存在であり、この地はその原点ともいってもよい場所となっている。

 そのため、目黒駅界隈は昭和の初期以降、各時代にわたって最新のファッション姿の女性の往き来が繁く、東京でも、きわめてはなやかな雰囲気を持った一角として知られていた。