新興宗教の成立

806 ~ 807

第二次大戦後、多くの新興宗教が成立し、民衆の求める心の救いと物質的な欲望を率直に受け、これに対応した機敏な活動を行なって組織を拡大した。敗戦という大きな精神的ショックにあって人心が虚脱状態にあり、しかも極度の物資欠乏状態のなかで、幸福を与えるという極めてわかりやすい目標を掲げ、商売は繁昌、家庭は円満、病気は治癒という現実的な利益(りやく)を示し、しかも身の上相談や信者同士の話し合いによって、精神的な悩みを解決することも行なったので、既成教団の無気力と、非現実さにあきたらないとする多くの人たちがこれに加わった。そしてそれまでの宗教や思想に対する厳しい規制が解除され、信教の自由が認められ、宗教法人としてその存在が公的に保証されるようになったことが、この傾向をさらに助長したのである。

 品川区内で戦後多数の信者を擁して活躍した二、三の教団についてふれてみたい。