旧品川町を主体とする地域で、旧東海道に沿う約二キロにおよぶ商店街がその中心である。この地域は商業・工業の混在しているところで、いわゆる住宅地には乏しく、人口密度も全区のなかでは、もっとも小さくなっており、購買力も少ない。そのため、かつて栄えた宿場町を母体とするこの商店街も、最近は大井町や都心の商店街におされる傾向が強くなっている。そのため、業種は日常生活に密着した最寄り商品の店が主で、買回り品の店舗が少ない。これは、住民の品目別の商品購入比率をみても、地区内が食料品が六七・六%と高いだけで、日用雑貨四三・八%、洋服類一五・四%、家具・電気器具類二七・三%と極めて低く、贈答品にいたっては一一・三%となっている(昭和四十六年)。