品川宿には以上に記した各講のほか実に多種多様の講があって、信徒を集め参詣を行っていた。
富士講と並んで修験道的色彩の強い御嶽講(おんたけこう)も三笠山講と称する宿内から大井不入斗、大森村にも講員が分布する大組織が江戸末期に生れていたし、武州三峰山の信仰団体三峰講もあった。
相模国大雄山最乗寺の道了尊の信仰団体道了講、相模国一宮寒川神社の寒川講、相模国小田原在にある佐奈田霊社の佐奈田講、成田山新勝寺(成田不動)の成田講、讃岐国金毘羅宮の金毘羅講などもあって、講金を集め、代参を盛んに行っていた。