第七編 浅間山附近の動物

 哺乳類では・野兎・熊・鹿などがあげられ、鳥類、爬虫類及び両生類、軟体及び蠕形動物、節足動物はと進む。
 次に、「特に此項を設けて詳細なる研究を掲載す」として、浅間山附近の蝶類について、アゲハからミヤマセセリまで、その名称と生息地、生態などを十五ページにもわたって詳しく記している。一例を挙げます。「ヤマモンキテフ(一名ミヤマオツネンテフ)―浅間山第一外輪山と第二外輪山との落合なる火口原湯平、海抜六千六百余尺の北は、これぞ有名なる高山蝶『ミヤマオツネン』の産地なる。『モンキテフ』に酷似し山地にのみ産す。雄は幅広く黒色を呈し、・・・」。