1)刊本『武家百人一首』を紹介する。
2)底本として上田市立上田図書館花月文庫蔵『武家百人一首』(目録:百人一首・75)を用いた。同本は天保二年(1831)刊(新刻、跋文には元禄十六年・1703の年紀がある)の大本一冊(タテ25.5cm×ヨコ18.4cm)。
3)本書所載の和歌本文、跋文、奥付の全文を翻刻した。
4)翻刻は、以下の方針によった。
・原文の表記に忠実であることを旨として、仮名遣いはそのままとして訂していない。原則として濁点が付されていないので、清濁の別も付けていない。
・助詞等のハとニは、「は」、「に」と仮名表記に改めた。
・漢字表記は原則として底本の用字によった。一部、「聲」→「声」と通行字体に改めた箇所がある。
・読み仮名(ルビ)については、( )で記した。煩雑を避けるため、適宜、割愛した。
・ヲドリ字について、ゝ、ゞは本文のままとした。/\・/″\(くの字点)は仮名の場合は「よひ/″\」→「よひよひ」などとし、漢字「中/″\」などは「中々」とした。
・底本跋文には句読点が付されていない。適宜、私に読点を付した。
5)作者名については底本の表記に誤りもみられるので、( )内に現代表記で示した。作者名に付された注記については、( )内に名前の読みに続いて記した。
6)作者名に001から100までの通し番号を付した。
7)【歌意】歌意を付すことを試みたが、なお不確かな箇所が存する。向後、改訂につとめたい。
8)【作者】新日本古典文学大系、和歌文学大系等を参照して、歌人について略記した。
9)【備考】勅撰集の入集状況や、歌句の異同等を示した。歌番号は新編国歌大観による。