[解題]

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『新刻日本百将伝』より日本武尊
新刻日本百将伝・日本武尊

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『新刻日本百将伝』より阿部比羅夫
新刻日本百将伝・阿部比羅夫

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『新刻日本百将伝』より坂上田村麿
新刻日本百将伝・坂上田村麿

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『新刻日本百将伝』より源義仲
新刻日本百将伝・源義仲

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『新刻日本百将伝』より武田信玄・上杉謙信
新刻日本百将伝・武田信玄・上杉謙信

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長野県図書館協会 宮下明彦

新刻日本百将伝 一勇斎国芳(歌川国芳)画 伝記

成立年 弘化五刊(1848)

出版 〈大坂〉河内屋喜兵衞

〈大坂〉河内屋茂兵衞(かわちやもへえ)

〈江戸〉須原屋茂兵衞

〈江戸〉須原屋伊八

〈江戸〉岡田屋嘉七

〈江戸〉山城屋佐兵衞

〈江戸〉英大助(はなぶさだいすけ)

〈江戸〉和泉屋金右衞門(いずみやきんえもん)

〈江戸〉山崎屋清七(やまざきやせいしち)

 

この『日本百将伝』には合計100人近い古今の名将にまつわる伝説や伝承を絵入りで紹介されている。本書に搭載されている武将を列挙すると、

神武天皇時代の道臣命、崇神天皇時代の大彦命、武停川別、吉備津彦、道主命、垂仁天皇時代の上毛野八綱田、景行天皇時代の日本武尊、御諸別王、景行・成務・仲哀・神功・応仁・仁徳天皇の六代に仕えたという武内宿祢等、神話や伝説上の武将が掲載されている。

神功皇后時代の大矢田宿祢、仁徳天皇時代の田道、仁賢天皇時代の大友金村、欽明朝の大伴狭手彦、斉明朝の阿部比羅夫、天智朝の朴市田来津等、古代の三韓、新羅、高麗との戦いに活躍したとされる武将も載っている。

天武朝の高市皇子、村国男依、大伴吹負、聖武朝の大野東人、考謙天皇時代の藤原藏下麿、高野天皇時代の坂上苅田麻呂等飛鳥・奈良時代。桓武朝の坂上田村麿、文室綿麻呂、藤原利仁、朱雀天皇時代の藤原忠文、その他平安時代の平貞盛、藤原秀郷、小野好古、源経基、橘遠保、源満仲、平惟茂、源頼光、源頼信、源頼義、源義家、清原武則、源義光、藤原清衡、平正盛、源為義、平清盛、平知盛、平忠度、源義朝、源為朝、源義平、源頼政、平重盛、平教経、源義仲が列挙されている。

鎌倉時代の源頼朝、源義経、平廣常、千葉介常胤、和田義盛、梶原景時、畠山重忠、土肥實平、三浦義澄、小山朝政、佐々木盛綱、北條泰時、足利義氏、北條時頼。

室町時代から戦国時代にかけて、護良親王、源尊氏、新田義貞、楠正成、那和長年、赤松円心、宇都宮公綱、源顕家、楠正行、源義助、足利高経、細川定禅、赤松則祐、桃井直常、山名時氏、新田義興、菊池武光、楠正儀、足利基氏、源義満、細川頼之、大内義弘、畠山基国、細川勝元、上杉憲実、山名宗全、北條長氏、三浦介義同、今川貞世、北條氏康、太田持資、齊藤道三、そして最後は武田信玄、上杉謙信、三好長慶までの100人近い武将が列挙されている。

 

また、底本として取り上げた『日本歴史図絵第10輯』(1923年国民図書)には、「日本百将伝一夕話」としてここに登場する武将のそれぞれの略歴、時代背景、活躍のエピソード等が記されており、その中から信濃とゆかりが深い坂上田村麿、源義仲、武田信玄、上杉謙信の記載を載せた。