【一】糸飛公民館詩碑(糸飛公民館前庭)
祝糸飛公民館落成 芦馬慶洲作丘陵鳥語散天香 丘陵の鳥語天に散って香し御祓清流鯉影涼 御禊ぎの清流鯉影涼し鶴我遺風甦此地 鶴我の遺風此の地に甦る糸飛殿閣放春陽 糸飛の殿閣春陽を放つ 普代尺八明暗隠士 無堂書
【二】亀田かんじ句碑(成道寺境内)
亡き妻を菩薩と仰ぐ秋高し かんじ
為 侊子
【三】河野静雲句碑(成道寺公園)
初空や男ぶりなる香春岳 静雲
【四】坂上村童句碑(成道寺公園)
鷹舞へり神の如くに大空に 村童
(裏)昭和四十四年三月建之
坂上村童を偲ぶ会
会長中村宇一郎 外会員一同
静雲書
【五】北島泰宣歌碑(成道寺公園)
空の青さに吸われてゆきし雲ひとつ
こゝの木原に風鳴れるとき 泰宣
【六】中島哀浪歌碑(成道寺公園)
香春岳空にまろらに見てあれば
ひぐれの霧の沈みつゝあり 哀浪
【七】亀田かんじ句碑(風治八幡宮境内)
越天樂鳴れる茅の輪をくぐりけり かんじ
【八】大谷千草句碑(魚町大谷弥彦邸前)
露草や抱きしめたる菩提心 千艸
【九】渡邊暁雲句碑(川端町渡邊邸前)
香春岳唯一燈の灯涼し 暁雲
【十】徳成寺本堂改築記念碑(徳成寺)
蓮如忌や心に点る御文章 暁雲
【十一】藤井種太郎先生顕彰歌碑(福岡県立大学構内)
折にふれ浮ぶ田川の学舎の
おもひ出(深)し友の真心
真心の友垣高くおしたてよ
影は流れむ川筋遠く
【十二】韓國人徴用犠牲者慰霊碑(坂田顕彰公園)
生于大韓(だいかんにうまれ) 無數寃魂(むすうのえんこん) 在此同胞(ここにどうほうあり)
昭昭英靈(しようしようたるえいれい)
死於異國(いこくにしして) 孰不痛惜(いずれかつうせきならんや)
竪碑記蹟(ひをたてせきをしるす) 庶幾臨挌(こいねがわくばただしきをのぞむ)
(右側)碑文略
在日本大韓民國居留團福岡縣田川支部
韓國人徴用犠牲者慰霊碑建立委員会
謹竪廣州后人素山 安赫煥謹書
【十三】炭坑殉職者慰靈之詩(坂田顕彰公園)
煙突翳絶竿碧天(えんとつかげりたえてへきてんにさおさせど)
百年象徴転寂然(ひゃくねんのしようちよううたたせきぜん)
共に生きて吾等が贈るしるしなり
碑を仰ぎつゝ胸せまりきぬ
想起炭鉱殉難惨(おもいおこすたんこうじゆんなんのさんたるを)
痛哭長仰靈碑前(つうこくとこしえにあおぐれいひのまえ)
平成元年十月吉日 芦馬豊雲
【十四】野北茂登女解剖記念碑(田川メディカルセンター前)
(右側)碑にしるしてなくばのちの世の
ひとにつたへむ
君がいさをは 向陽
(左側)人のためみをさきてこそ
かぐはしき
心の花ハ世にのこりけれ 春輝
【十五】炭坑節之碑(石炭記念公園)
香春岳から見おろせば伊田の立坑が真正面
十二時さがりのさまちゃんが
ケージにもたれて思案顔
サノヨイヨイ
月が出た出た月が出た
三井炭坑の上に出た
あんまり煙突が高いので
さぞやお月さんけむたかろ
サノヨイヨイ
観峰書
(台座)筑豊地下資源連 筑豊の地下資源連なる
採掘降昌一百年 採掘隆昌 一百年
餘韻猶留炭坑節 余韻猶留む 炭坑節
小碑刻句欲長伝 小碑に句を刻み長く伝
へんと欲っす
松口月城詩
【十六】橋本英吉文学碑(石炭記念公園)
橋本英吉文学碑 (上に横書き)
働く人々の幸福をもたらすもの、
どんな政党政治、思想であろうとも、
働らく人々のためを思ってくれる者の
支持者でありたい。
協同耕作より 橋本英吉
台座に橋本英吉略歴 (省略)
【十七】山頭火句碑(石炭記念公園)
廃坑若葉してゐるはアカシヤ山頭火
松永鶴雲書
【十八】和田九萬里翁句碑(東鷹高校前庭)
九萬里翁吟 何まくともなくすく
畠や春寒き
山桝松石子求此石自書彫而建之
【十九】高倉麦秋句碑(親教寺境内)
落慶の御堂明りや初茜 麦秋
【二〇】高橋野火句碑(高住公民館前庭)
夕鶴に静かに迫る野の寡黙 野火
【二一】西田川高校校歌碑(西田川高校前庭)
校歌 火野葦平 作詩
古関裕而 作曲
一、筑豊の野にみどり濃く
英彦のいただき風青し
独立自主の旗の下
誠に生くるわれら若人
胸の奥処に火と燃ゆる
理想と夢は果知らず
たくましき母校西田川
(二番、三番省略)
【二二】十二祖神社歌碑(丸山公園)
まるやまのみねに鎮まる十二祖神
よろずのねがいたすけ賜はる
【二三】梅田晴義句碑(位登 梅田邸)
佛典をひもとく縁に春日濃し 晴義