ビューア該当ページ

(五)沖積低地

10 ~ 10 / 899ページ
 沖積低地は、五行川低地と鬼怒川低地とがある。
 ①五行川低地は町の中央部に広く分布する。この低地は氏家町の押上地区を起点として、芳賀町、真岡市、さらには茨城県の下館市まで続く広大な広がりをもっている。町内のこの低地には、野元川幹線排水路、大沼川、冷子川、井沼川を支流として五行川が流れ、広大な水田地帯をつくりあげている。
 ②鬼怒川低地は宝積寺台地と鬼怒川東岸に挟まれて、上阿久津、中阿久津、下宝積寺から石神まで細長く分布している。
 このように町内の地形は、東から喜連川丘陵、五行川低地、氏家・仁井田台地、五行川低地、石末台地、宝積寺台地、鬼怒川低地と続き、鬼怒川の流れに沿って北から南へと帯状に分布している。
 栃木県中南部に分布する台地および低地は、標高や浸食の様子、さらにその地表面に堆積している関東ローム層の堆積の様子などから、形づくられた時期の古いものから順に、宝積寺面、宝木面、田原面、絹島面の四つに分類されている。それぞれの地形面に対応する町内の台地・低地は、宝積寺台地が宝積寺面に、氏家・仁井田台地および石末台地は田原面に、五行川低地および鬼怒川低地は絹島面に相当する。

9図 五行川低地(平田)

 

10図 鬼怒川低地(中阿久津)(遠景は宝積寺台地)