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〔関東ローム層〕

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 関東ローム層は栃木県中南部の台地に広く分布しているが、これは高原・日光の火山群や群馬県の赤城火山・榛名火山などが噴火の時に放出した火山灰や軽石などが堆積してできた地層の総称である。
 この関東ローム層は、台地面が形成される順序や旧石器時代の石器の産出部分などを研究する上で重要な地層となっている。
 町内では二つの低地を除くすべての地域に分布し、最大で約三五メートルの厚さで堆積している。しかし台地ごとの関東ローム層の厚さや種類が異なり、台地面が形成される順序を考えるのに重要な意味を持っている。
 この地域で観察される関東ローム層は、その分布、黒色帯(ブラックバンド)、堆積状態等から、上部より田原ローム、宝木ローム、宝積寺ローム、根本ロームの四つの層に分けられている。標準的なローム層の堆積順序は喜連川丘陵地域で観察され、12図のようになる。
 

12図 喜連川丘陵の関東ローム層の標準層序(氏家町根本)