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(五)沖積低地

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 沖積世になって高根沢町の残ったすべての地域が陸地化し、現在の台地が出来上がった。上河内町の絹島付近もこの時に陸地化し、鬼怒川の川幅はさらに狭められて現在の流路が出来上がった。この一連の隆起運動は現在も続き、河川内の一部には小規模な台地がつくられている所ある。
 この沖積低地には関東ローム層が堆積していないことから、この低地の形成後は周囲の火山群に大きな活動はなく、安定した静かな自然環境の中で経過し、現在に至ったものと推定される。
 以上のように考察した台地面の形成と関東ローム層との関係は、21図に示す模式図のようになる。

21図 地形面と関東ローム層の対応関係、形成過程(小山市史 通史編Ⅰ・132頁を一部改変)