七月の下旬、学校が夏休みに入る頃梅雨が明け、気温も急上昇して連日の夏日・真夏日の到来となり一気に真夏に入ってくる。
八月に入ると気温はさらに上昇し、平均気温・最高気温・最低気温のすべてが年間の最高値を示し、二〇日間ほどが真夏日となって異常高温が続くことも珍しくない。また、強い日差しが山間部に積乱雲を発生させるのに伴って起こる熱雷が、激しい雷雨となって襲ってくるのもこの頃である。栃木県における雷雲の発生場所は八溝、那須、高原、日光、足尾等があり、さらに県南地区を襲うものとして赤城があるが、本町に来襲するものは主として高原・日光に発生するものである(7図)。規模の大きい雷雨の時には雹を降らせることもあり、農作物に大きな被害を与えている。
最近の例では平成七年八月一〇日の雷雨の時に直径が一〇ミリの大きな雹が降った記録がある。さらに八月には二~三個の台風が接近し、豪雨を降らせ、農作物に大きな被害を与えている。台風による雨や連日の雷雨によって、八月の降雨量は二五〇ミリに達する。台風による豪雨で一日に降った最大のものは、昭和六一年八月四日に来襲した台風一〇号によるもので三三一ミリという未曾有の大雨となり、冠水や倒伏など農作物に多大な被害を受けた。なおこの豪雨は大洪水を起こし、茂木町を一瞬のうちに流したことは記憶に新しいものがある。
7図 雷の主な経路と雹害の起こりやすい地域