ビューア該当ページ
目次
/
第二編 原始古代
/
第五章 奈良・平安時代
/
第三節 律令制の衰え
/
一 古代荘園の出現
二つの集落跡
354 ~ 354 / 899ページ
金井遺跡と砂部遺跡はその規模においては違いがあるものの、住居跡と掘立柱建物跡が発見されるとの共通性が認められる。遺跡の時期は金井遺跡は八世紀中ごろから九世紀前半に、砂部遺跡は集落の中心的な時期は九世紀代と考えられている。両遺跡の性格については現在のところ不明であるが、砂部遺跡での「宅」等の墨書土器の存在や鉄製品の普及度の高さや時期などから考えると、未開地の開墾に当たった集落と荘園の経営拠点である「庄所」・「庄家」の管理の下で開発された集落かもしれない。