棚アゲの後、休眠期間中に芯を止めて枝作り(整枝)を行なう。枝作りは三本立てと四本立ての二種類の方法がある。また、枝を伸ばす位置は、棚に沿って水平に伸ばす方法を水平棚仕立てといい、これは竹棚の頃のやり方であった。現在では、盃状棚仕立てが多く、この仕立て方は地面から五〇~六〇センチメートルのところで分け、棚に枝を這わせる。この方法で仕立てると徒長枝(むだに伸びた枝)が少ないという。
一一月初旬の頃には、畑に肥料を施す。これをモトゴエ(元肥)といい、梨の木の休眠期間に行なわれるもので、以前は、鶏糞や菜種粕・フスマ・石灰を与えたが、現在では土壌試験の結果を踏まえて、梨専用の化成肥料や苦土石灰を与えている。