葉が落ちた一一月末から翌年の二月末頃まで伸びた枝を切る剪定作業が行なわれる。剪定鋏を使って一平方メートル当たり一〇芽ほど付くように剪定するが、これは後になって三~四芽は悪くなるのを見越して切るもので、力のある芽を残すようにして、葉が二~三割重なる程度に剪定する。なお、剪定が一人前になるのに最低でも五年はかかったという。また、剪定にはX型長枝剪定とH型短枝剪定とがあり、昭和三〇年代はH型短枝剪定が主流であった。
剪定作業をしながら、順次棚の修理をし、ユウエン作業をする。ユウエンとは剪定した枝を棚の番線に結び付ける作業で、コテナワを使って縛った。