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雨具

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 雨の日の農作業には、藁で編んだ蓑をヤマッキの上にはおり、頭には手ぬぐいをかぶった上に菅笠または麦わら帽子をかぶった。蓑つくりは、冬の農閑期の一二月から二月頃にかけて行われ、その年に使う家族の蓑を用意した。昭和三〇年代頃になると、ゴム製の雨合羽が普及してきた。防水性には富んだが、蓑と比べると通気性は悪かった。
 日常での雨具には、戦前には蛇の目傘が多かったが、昭和三〇年代からは軽くて丈夫な洋傘が普及した。ナイロン製の軽量な合羽や雨コートもあらわれ、小さく折りたたみができるコンパクトな洋傘もあらわれた。