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目次
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第二章 着物・食べ物・住い
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第一節 着物
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一 衣料と履物・被り物
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(二)人の一生と衣類
成人式
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成人を意味する年齢は、男子は一五歳とされ、明治時代以前では武士の世界の元服にあたり、女子は一三歳頃に初潮が訪れる年齢を指した。着物も、身頃につけてある紐や肩上げをはずし、本裁ちという大人と同じ仕立ての着物を着ることになる。男子も女子も心も体も大人への仲間入りであった。
現代のように盛大に二〇歳の成人を祝うことは、昭和二四年一月一五日が国の祝日として定められ、各地で成人の式典が行われるようになってからである。それまでは女子が華やかな晴れ着を作るようなことはほとんどなかった。
図7 成人式での晴れ着姿(公民館アルバムより、昭和39年)