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米麦の調製

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 収穫した米や麦は、少量の場合は自宅で精製することもあったが、多くは地域の精米所を利用した。精米所では米麦の調製のほかにも米の粉や小麦粉、そば粉の製粉を行い、さらにはうどんの製造をするところも多く、うどん屋とも、また、水車を利用するところから、クルマ屋とも呼ばれた。
 農家では、籾を玄米にするまでは自宅で行った。よく乾燥させておいた籾を納屋に設置したスルス(摺臼 石臼のこと)でひいて玄米にし、唐箕にかけてから精米所に持っていったもので、多くは八分づきの白米にしてもらった。精米の代価は米や現金で支払った。
 大麦はクルマ屋に持っていくか、自宅の麦ツブシ機で押し麦にした。一方、小麦はクルマ屋で製粉してもらうか、うどんと交換した。代価は小麦で支払った。

図17 麦ツブシ機(町歴史民俗資料館蔵)