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目次
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第二章 着物・食べ物・住い
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第二節 食べ物
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三 調味料と嗜好品
酒
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酒は祭りや人寄せなどハレの行事には欠かすことのできないものである。戦前は自家でドブロクと呼ばれるにごり酒を作った。ドブロクは米で作る酒で、米をよく研いで、この中に炊いた白米をお握り一つ分ほど入れて水に浸した。二、三日でカビたような状態になったら、米と水を分け、米は蒸篭で蒸かした。蒸かした米を人肌に冷まし、分けておいた水を入れて酒屋で買った酒樽の中に入れた。一週間ほどでぶくぶくと醗酵してきて、一ケ月位で飲めるようになった。清酒や焼酎、合成酒は酒屋で瓶入りを購入した。