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〔保存食〕

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 食糧を安定的に確保するためには、食糧の保存は欠かせないものである。家庭用の冷蔵庫が普及する以前、促成栽培や抑制栽培などの作物の栽培技術が未発達の頃、食品を保存することは困難であった。そのため、食品を腐らせずに長持ちさせる方法として、各家庭で保存食作りが行われた。保存食には、多量の塩や味噌に野菜を漬け込んで保存する漬物、天日に干して乾燥させた乾物、多量の砂糖を用い煮込む佃煮などがある。家庭の主婦にとって、保存食作りは大切な仕事のひとつであった。