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〔本家と分家〕

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 分家とはイエの構成員がそれまで所属していたイエから分れて作った新たなイエをいう。本源となるイエを本家、分かれたイエを分家という。高根沢町では本家をホンタク(本宅)、分家をシンタク(新宅)と称し、分家を出すことをシンタクダシ、分家に出ることを新宅に出るとそれぞれいっている。
 わが国のイエ制度のもとでは、本家の継承は一世代一夫婦を原則とするので、同世代に属する相続者以外の者はイエから分家するか、養子に出るか、嫁に行くなどでイエを出たものである。ところで、分家は、主に相続人を除いた子供、つまり血縁分家が主体となっているが、奉公人を分家に出す非血縁分家も見られる。