初午が早く来る年は、「初午が早いから火早い」といわれ、火事にならないように心配した。宇都宮の二荒山神社や氏家の今宮神社の祭りである一二月一五日と一月一五日のオタリヤ(冬渡夜・春渡夜)と同様に、初午の晩には風呂をわかさないとか、針仕事を行わないといわれた。初午の次の午の日である二の午には、初午と同様の行事を行い、これを初午のやり直しという。やり直しをよくやらないと火事になるといわれるが、現在では初午の翌日に二の午を取り越して行う家もある。初午には火伏せの信仰が結びついている。
図9 稲荷の初午祭りのワラホウデン(太田)
図10 稲荷に供えるシモツカレ(太田)
図11 ウジガミの初午祭り(中阿久津)
図12 初午の旗(太田)