伏久の東峰の山中には鳴神さまが祭られており、月次の加茂神社の分霊だという。三月の祭りには天候の順調や嵐よけが祈願される。伏久でも梵天を奉納して祭っていたが、ある時その行事を行わなくなったら、春・夏に嵐にあい被害をうけた。村人は風祭りや天祭を行って災難よけの祈願をしたところ、山中の鳴神さまの方から、材木をたたくようなポカン、ポカンという音が聞こえた。月次の加茂神社の神主がこの噂を聞きつけて告げることには、雷神の社殿を建てて祭るようにという鳴神さまのお告げであるという。そこで村人は月次から鳴神さまを迎えて祭ったという。