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大晦日

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 大晦日には夕飯にミソカソバ(晦日蕎麦)と称して家族そろって蕎麦を食べる家が多く、食べ方は大根や里芋、人参、ごぼうなどを入れたケンチン汁が多い。
 また主婦たちはこの日、一日がかりでお節料理の用意をした。お節料理は、ようかん、きんとん、昆布巻き、酢の物、きんぴら、数の子、サガンボ(サメの一種)やニシンの煮付け、黒豆、芋煮などである。これらお節料理がすっかり出来上がるのは真夜中頃で、時には除夜の鐘を聞くこともあったという。
 一方、上柏崎では、昭和四〇年頃まで上柏崎の鎮守である出雲神社に当番がお籠りをして正月を迎える風習があった。古来、正月は大晦日の夕暮れより始まるといわれ、家族そろって夕食をとったり、お籠りをするのはその名残といわれる。