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〔小正月と二十日正月〕

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 一月一四日、一五日を中心とした正月を三が日を中心とした大正月に対し小正月という。小正月には、農作物の豊作をあらかじめ祝う、いわゆる予祝儀礼と呼ばれるものが集中して行われ、農民にとっては大正月よりもむしろ小正月の方が重要であった。
 このように月の半ばに重要な儀礼が集中したのは、おもに月の満ち欠けを暦の目安にした昔、月の半ば頃は満月の頃であり、重要な祭りを行うにふさわしい時期とされたその名残である。