七月七日は早朝、七夕の行事をし、その後ハカナギと称して墓地の清掃をする。七夕には笹竹に思い思いの願いを込めた短冊などをつるした七夕飾りを立てる。この短冊に記す墨は、朝早く里芋畑に行き葉露を集めて擦ったものである。七夕飾りを立てる場所は、氏神様や家の軒、門口、川の土手など家によって異なる。七夕が終わると五行川など大きな川に流したり、あるいは里芋畑や大根畑に立てた。
墓掃除は、墓を持つ家同士が共同で行う。清掃が終わると世話役の人の家に集まり、慰労会を行った所もある。七月七日は、一般には中国の星祭りを中心とする七夕の伝説が流布しているが、墓掃除を行うように、一方では盆行事の一環としての意味合いがある。