ビューア該当ページ
目次
/
第七章 人の一生
/
第二節 生育
/
五 初正月
〔初正月〕
619 ~ 619 / 766ページ
赤ん坊が生まれてから初めて迎えるお正月を初正月といった。初正月には、その前の年の暮れに嫁の実家からお祝いが届けられた。男の子には武者、鍾馗様、金太郎などの絵が描かれた掛け軸や破魔弓が、女の子には少女の絵などの掛け軸や羽子板が贈られた。
他の親戚からは、嫁の実家から贈られるものより一段落としたものが贈られ、贈られたものは正月一四日まで飾っておいた。お祝いのお返しには塩引きなどを贈ったという。