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目次
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第七章 人の一生
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第二節 生育
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七 七五三
〔七五三〕
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七五三は比較的近年になって華やかな晴れ着などを用意して行われるようになったお祝いで、かつてはあまり盛大に行う家はなかった。七五三というと、現在では男は五歳、女は三歳と七歳のときに行なうのが一般的であるが、七歳、五歳、三歳は子供の節目になる年齢といわれ、中でも特に「七歳までは神の内」といって、七歳前後の節目が一番重要なものと認識されていたようである。
七五三の祝いには嫁の実家から贈られた晴れ着を着せ、宇都宮の二荒山神社や鎮守である地元の神社へお参りにいき、家では赤飯をふかすこともあったが、お膳の料理は汁や煮物など簡単なものが中心だったという。また、七五三のときの着物は、女の子は三歳のときには産着を着せ、七つのときには晴れ着を着せた。また、七五三のときの着物は後ろ身ごろ七寸、前身ごろ五寸、奥身を三寸に裁って作るものだといわれた。
図8 七五三の宮参り(上高根沢 安住神社)