子どもが数えで一三歳になると、十三参りといって茨城県那珂郡東海村にある村松の虚空蔵様にお参りに出かけた。お参りの時期は一三歳になる年の三月一三日や、その年のできるだけ早い時期がよいといった。昭和二〇年代の中頃には、学校の臨海学校を兼ねて夏休みに出かけたり、地域毎に参加者を募集し、バスをしたててでかけたりした。お参りには親が子どもに付き添って出かけることが多かったが、親が代参してくる場合もあったという。十三参りには村松の虚空蔵様の他にも、呑竜様と呼ばれている群馬県太田市の大光院や、芳賀町の延生の地蔵様にお参りする人もいた。