葬式組は、葬式がでたときに当家を手伝って仏の見送りに参加する地域の範囲で、別にネンブツコーチとかジャーボ組とかいう呼び名もあった。葬式組は地域によってその範囲がことなるが、一つの部落の中をだいたい隣り近所を基準にして、四から一〇戸くらいに分けた班と呼ばれる範囲を単位にすることが多いようである。
人が亡くなると、その家の人が班長や両隣りの家に知らせ、そこから班の各家に知らせが渡る。知らせを受けた班の各家の夫婦がすぐさま当家へ集まり、班長を中心に施主と葬式の日取りを相談したり、ヒキャク(飛脚)やトコバン(床番)など葬式でのそれぞれの役割分担を相談した。