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目次
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第七章 人の一生
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第六節 葬送
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五 死の予兆と葬送に関する俗信
死の予兆
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死の予兆として町内に広く言われているものに、「カラス鳴きが悪いと人が死ぬ。」というものがある。こういうときのカラスの鳴き声は普段の日と違い、カラカラと鳴くといい、また、いくらカラスがたくさん鳴いていても、葬式を出す家の者にはその鳴き声は聞こえず、まわりの家だけが聞こえるものだともいった。
他に墓場で転ぶと死ぬから気をつけろとか、死人に足を引っ張られて長生きできないともいった。