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仁井田の花屋台

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 仁井田地区は、大正一二年四月の烏山線の開通に伴い、開業した仁井田駅を中心とした烏山街道沿いに商家・民家が密集し、市街地となった所である。
 やがて地域住民の盛り上がりでお祭りが生まれた。特定の寺社の祭礼に行われる付け祭りではなく住民参加のふるさと祭りとして定着し、戦前には仁井田地区で屋台を三台も保有し、祭り当日に仁井田地内を引き回すほどに賑わった。
 戦後の一時期、昭和三〇年代になってこの祭りも衰え、屋台も老朽化し、さらに火災で一部焼失するなど困難が重なったが、今から二〇年程前の昭和五五年頃になって祭り再興の機運が地区内で再び盛り上がり、古い三台の屋台のうちそれぞれ使用できる部材を使って一台の花屋台によみがえった。

図16 よみがえった仁井田の花屋台