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〔中阿久津天満宮の奉納芝居〕

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 中阿久津天満宮の奉納芝居について、七〇年余前の昭和五年頃の祭りの情景を紹介した文が残されてある。
 
 「中阿久津の天神祭り。天満天神宮の例祭である。毎年旧暦一月二十五日、菅公の徳に慕ひてお祭りするものであるが、例年社前に村芝居を催ほすを常とす。餘寒尚去り難きこの季節、村芝居の開かるゝは珍らしきものにして之亦近郷近在の参詣者を集むること多し、學童の参詣者殊に多く、奉納天満宮の旗、社頭に満つるのである」(『郷土教育資料』)
 
 この天神祭が天満宮の祭神である菅原道真の故事をしのび偉人にあやかる祭りであり、村芝居が毎年盛大に行われたことがうかがえる史料である。