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〔苗取り歌〕

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 苗取り歌(一)
 
 〽向こう山の五郎兵爺様に ホレ
  赤いゴンコ呼ばれた ヤレ
  呼ばれたは本当に そういうはおいしかった。ハイハイト
  返さずに苗取りたのまれた
 
 〽ヤレ 向こう見さえ見さえな 猿が大八車を引いて来る
  生藤をたんぐりたんぐりしょ ヨイサ これわいさで引いて来る
 
 〽向こう山の五郎兵爺様に赤いゴンコ呼ばれた
  呼ばれたはよいけれど ぬかずに五、六番とやられちゃったよ
                     (『栃木県の民謡』より)
 
 苗取り歌(二)
 
 〽十よ七が 沢に降りてね ホー 黄金ネー 小柄杓で水を汲む
  水汲まば 袂濡れるよ ホー たすき掛けなされ 十よ七
 
 〽婿様の夏の土産に ホー 何と何を持って来た
  梅 すもも 下りいちご ホー さては立派な大りんご
                     (『栃木県の民謡』より)

図39 陸苗代の苗取り