〽正月門松 二月初午 三月おひなで
四月お釈迦で 五月ご節句 六月天王 七月たなばた
八月はっさく 九月きくづき 十月えびすに
ちょうど一っかんつきました
手まり歌
〽いーちご長岡大工まち 大工まちの庄屋さま
庄屋の娘におだかとて おだかがそうりょう孫三郎
いかに可愛や我子でも ふとんさくるんでおびをしめ
戸棚へいれてじょう をろし
それがお上に知れたれば おかみのろうやへいれる時
下さは もんちりめんの長襦袢 うえさはしろもくきかさねて
おびは黒じゅす三重まわり うしろへまわして ちゃんとしめて
雨の降るのにかささして からからわたるや二本ばし
ちょうど 一っかんつきました つきました
手まり歌
〽正月や 障子あければ 万歳や つづみの おとやら 歌の声 歌の声
二月とや 日々毎日の寺まいり あとは彼岸の お日中 お日中
三月や 桜花より おひなさま 飾って 見事は 内裏さま 内裏さま
四月よや 死んでまたくる おしゃかさま たけのこひしゃくは つつじ花 つつじ花
五月とやごんごんはやりの前掛けを正月しめよととっといたとっといた
六月や ろくに田の草も とらないで 前掛けないとて お腹たつぅ お腹たつぅ
七月や 質屋の番頭さんは こんざつで しちをとるやら 流すやらぁ 流すやらぁ
八月や 蜂にさされて 泣いてくる 何か おくすり あるまいか あるまいか
九月とや 草の中には 菊の花 その菊 たべると目にさわる 目にさわる
十月や 重箱かついで どこへござる あすは恵比寿講の よびつかい よびつかい
手まり歌
〽可愛い竹ちゃん 小山へのぼる あとで およしがどっとなあく
およし何んでなく かもじ かってあげよ
かもじ いやいや 竹ちゃんがこえし
一里二里ならつれても行くが さんの坂からつき落されて
いしゃを呼ぼうか でんしゃを呼ぶか
いしゃもでんしゃも みないらぬ みないらぬ
手まり歌
〽いぼせんきせん きろくさんの花は 糸より細い
ほそくりゃうめろ 柳の下へ
石とうつんで金とうつんで 女郎と姫が笹の葉をくはえて
ぐるっとまわって一本よ
手まり歌
〽おらがおばさん 四十九で島田ゆったとさ
猫が嫁とる いたちがなーこど はつか鼠が五升樽さげて
裏の細道ちょこちょこと ちょこちょこと
(『郷土教育資料』より)
図43 手まり歌の譜面