さつきさんは,おばあさんから,「宇津家の人たちは,江戸(えど)時代のころ,まずしい近くの村の農民(のうみん)たちを助けていたそうだよ。」とも聞きました。宇津家は,薬の他に味噌や酒をつくり,力のある名主だったそうです。
また,宇津広之進(こうのしん)が私塾(しじゅく)「博愛館(はくあいかん)」を開き,教育にも力をそそいでいました。「博愛館」は後に私立(しりつ)「宇津学校」となり,漢文(かんぶん)や手習(てなら)いを主に教え,栃木(とちぎ)県下から多くの学生が集まりました。上高根沢小学校の初代(しょだい)校長も宇津家の出身でした。
- 〇年貢(ねんぐ)
- 昔,田や畑にかけられた税(ぜい)。米ではらうことが多かった。
- 〇名主(みょうしゅ)
- 今の町長にあたる仕事をした人。
- 〇手習(てなら)い
- 文字を書くことを習うこと。習字など。
- 〇凶作
- 天気が悪くて,米がとれないこと。